- 「ハイヒールを履かないなんて、女性として損よ」
新卒の時に出会った素敵な女性の先輩の一言だった。この言葉に衝撃が走った
名実共にキャリア官僚だった彼女は、聡明なうえ美しく、独特の雰囲気を持った方だった。
いつも10cm近いハイヒールを履いていた彼女に、若気の至りで聞いた、「いつもハイヒールで辛くないですか?」と聞いた時の返事が冒頭の言葉だった。
それ以来、私はハイヒールを履いてきた。
ただ、私がハイヒールで歩くと、カツカツとものすごい音がして、振り向かれる事が相当気になっていた。
どうしたら、ハイヒールで美しさとか雰囲気で振り向かれるようになるんだろう…
そこで、所謂ウォーキングレッスンを検索して何とか改善したい、と思ったものの、何となく直感でここ!というところがないのだ。
私は直感というものを、本当に信用している。直感や第六感が働いた時の決断はブレがなく、その結果が自分の想像を超えたものになることを何度も経験しているからだ。
ハイヒールレッスン、ウォーキングレッスンを探し始めて約一年、今までとは驚くほどどなたとも違う先生を見つけた。
今の私のハイヒールのAsami先生だ。
しかし、場所はParis、そうそう簡単に行ける場所ではない。しばらくはブログを過去に遡り全部拝見した。
だが、何を言っているのかさっぱりわからない。笑 モヤモヤを抱えたまま、さらに数ヶ月経った。とりあえず日本でどなたか探そうと。
仕事で疲れきった日々が続き、もはやハイヒールの音問題などすっかり失念していた時に、何かが動いた。
Parisに行ってハイヒールレッスンを受けなければならない。
その天の声とも、第六感とも言える何かが私を動かした。
2014年6月のことである。
(続く)