こんなものがこんなにするの?と思わないと言っては嘘になる。
そこそこ出していれば、一流ではないけれどもその次位だし、まずはここから…
そのような事を思った時期が私にもあった。
今は、それを真っ向からNO と言える。
先日、私はセカンド靴としてのハイヒールを履いた。もう何年も前に買ったセレクトショップで購入した個性あるハイヒールだ。とても気に入っており、見た目にも少しデコラティブで可愛らしかった。
ところが、たった1日そのハイヒールを履いたお陰で、私は足首、腰、背中、肩を痛めた。歩き方はいつもの通り、あらゆる筋肉を使って最大限の注意と意識を保ったにもかかわらず、だ。
この時、ハイヒールであれば何でも良いというわけではない、と痛感した。
私がルブタンやセルジオロッシに脚を通したことがなければ、そうは思わなかったであろう。
一流のエネルギーを感じてしまったが故に自分の見る景色が異なり私のエネルギーまでが大きく変わっていたのだ。
一流のものとは、品質やデザインのみに限らず、職人がひとつひとつ込めた想いが強いエネルギーと化し、1つの作品として世に出されている。
不思議な事に、自身が一流に見合ったエネルギーを有してなければ、一流を見に纏う事は出来ない。
表面的には金銭的な価値観の違いにようにも思えるが、実のところ、自身のエネルギーが違うと相対せないのだ。
これは、人間関係も然りで、一緒にいた夫婦や恋人であっても、変化のスピードや変化の方向性が異なれば、一緒にいる事は出来ない。価値観の違いとしか表現出来ないが、エネルギーの違いや方向性が変わってしまったのだ。
ハイヒールがお好きなら、一足でいい、一流のハイヒールを履いて、感じてみて頂きたい。
履いた瞬間に背筋がピンと伸びる、そのような不思議なエネルギーを感じる事が出来、貴方の雰囲気や心までも変える力がある。